労働者が自らのスキルアップのため自分の意思で申し出たのではなく、会社の都合によって資格・免許を取ることを命令されている場合、その取得にかかる費用は「会社が利益を上げるために必要な費用と考えられます。従って、○○の資格の取得が業務命令であれば、本来、その取得にかかる費用の全額を会社が負担すべきです。そもそも資格取得費用の半額を自己負担する必要はありません。

仮に「退職する場合は立て替えられた免許・資格等の取得費用を返還する」という誓約を会社と結んでいた場合はどうなるのでしょうか?このような誓約があったとしても、この誓約は労働基準法第１６条の「賠償規定の禁止」に抵触することになり無効です。

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参考[労働基準法第１６条]

使用者は、労働契約の不履行について違約金を定め、又は損害賠償を予定する契約をしてはならない。

退職する際に、会社が支払った分を労働者が支払う必要はないのはもちろん、労働者が自己負担した分も会社に支払いを請求することができます。